過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/04/13(日) 00:25:51.81 ID:QaAtKMoF0
高級ホテルの最上階。
そんな場所にあるレストランともなると食事はお高い。
お高いが、毎日食べる訳ではないのだから大した金額でもない、とトールは思う。
もっとも、彼女にケーキを買わされる日々の中で金銭感覚が若干狂ったことは否めない。
「……珍しいな」
「あん? 何が」
「こういう店で食事をすることが、だ」
嫌という意味ではなく、とぱたぱたと片手を振りつつ。
フィアンマはそうコメントしながら、花束を店員に一時預ける。
確かに珍しいかもな、と相槌を打って、トールは懐の指輪を再認識する。
「こちらへどうぞ」
店員に案内され、白いテーブルクロスの引かれた席につく。
おとなしく座り、フィアンマは景色に目をやった。
大きな窓から見える夜空は美しい。
運ばれてきたのは前菜から。
イタリア料理のフルコースは慣れ親しんでいるのか、彼女に緊張はなかった。
「美しい景色だ。料理も美味しそうで」
良い店だな、と評価して、フォークを手にする。
食欲を駆り立てるトマトソースの前菜は舌に甘い。
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