過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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98: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/11/09(土) 14:25:58.06 ID:sMiEhRci0

お化け屋敷とはいえ、一般に想像するような狭いものではなく。
むしろ、ダンジョンと呼ぶにふさわしい大きさである。
途中脱出口がいくつか設けられているが、それはあくまで非常口。
ゴール地点まで無事辿りつけば、景品がもらえるとのこと。
ただし景品をもらうにはランプが赤色且つ二時間以内に出てくることが条件。
大概の客は恐怖に耐え兼ねて非常口から出てしまうらしいが。

「ま、来た以上は楽しむことにしようぜ」

舞台は廃病院。
死んで何年も経った今、怨霊と化した患者や医者達が客を襲う…ということらしい。
実際にはロボットだったり特殊メイクを施した従業員だろう、とトールは深呼吸しながら割り切った。
何事も、やるとなったら楽しむしかない。戦いだってそうだ。あちらは常に自分の意思だが。

「………おーい?」
「……手は、離すな」

ぽつりと呟き、フィアンマはトールの手を握る。
緊張しているのか、握る強さは不安定だ。

「ま、そんなに怖いことはないだろ」
「…そうだな。俺様達の相対する敵や生命の危機に比べればこんなものは」

後に、二人はお化け屋敷をナメてかかったことを後悔することになる。


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