20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/29(火) 03:16:24.75 ID:kWQTiV4f0
 自室に戻った貴音もやはり彼女のことが気になっていた。 
 なぜ彼女は自分の姿を見て驚いていたのだろうか、戦場での傷は当然の事、戦場での死も当然の事、軍医である彼女がそんな事を知らないはずがない。 
 ならば彼女はなぜあんなに驚いていたのか。 
 自分の言動、姿にどこか問題でもあったのだろうか。 
 考えてもわからない。そしてふと気がついた。 
  
 「はて、人とあれだけ話したのはいつぶりでしょうか・・・」 
  
 あんな些細な会話でも貴音にとっては長らく経験していなかったことである。よくわからない感情が渦巻いていた。少し胸が痛むのを貴音は感じた。 
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