21: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:17:05.82 ID:+2aQcdvko
 そこまで否定され尚且つ、泣かれてしまうとは…… 
 貴女が望むなら時間を戻して差し上げましょう。 
 ですが……プロデューサーが今日、何か途轍もない衝撃を受ける運命を変える事は出来ませんよ? 
  
 「……アンタはどうなるの?」 
22: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:18:11.05 ID:+2aQcdvko
  
 その前に少し。 
 貴女は今朝、プロデューサーがベッドに現れた時間に戻し、プロデューサーを部屋から出さないようにしてビッグスクーターに轢かれるのを回避しようとしているようですが。 
  
 「さすがにバイクは部屋まで来ないでしょ」 
23: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:19:02.66 ID:+2aQcdvko
 恐らくは、ですが。 
 そう思って頂いて差し支えは無いはずです。朝も申し上げましたがわたしの声が聞こえるというのは初めてのケースですので色々と予測不可能です。 
  
 ベランダから無人のセスナ機が突っ込んで来たり、部屋を間違えてとある組織の黒服が手榴弾を投げ入れてきたり、上の階の本好き住人の部屋の床が抜けて落ちてきたり等が考えられます。 
 あくまで予想ですが。 
24: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:20:14.39 ID:+2aQcdvko
  
  
  
 眩い光に包まれ思わず目を閉じ、再び目を開けると視界は一変し寝室へと移動していた。 
  
25: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:21:11.70 ID:+2aQcdvko
 「あんな事故、絶対死んだと思うわよ!」 
  
 逆に意外と、の後には 長生きしたりもしますが。 
 だって、の後には 死んでいませんから。 
 と続けるはずだったのに貴女が私の話を遮るから途中で切れたんです。 
26: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:21:50.44 ID:+2aQcdvko
 「……アンタが『今日』って言ったのと『貴女に干渉出来ない延長で貴女自身には何の影響も無いはずです』って言い方で思いついた方法ね」 
  
 そうです。 
 しかしあれだけのキーワードで思い至ったのは流石、と言わざるを得ないです。 
  
27: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:22:44.15 ID:+2aQcdvko
 ちょっといいですか? 
  
 「何か妙案でも有るの?」 
  
 いえ……ただ、今は本当に貴女と話すぐらいの事しか出来ませんので時間も流れていますよ、と。 
28: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:23:44.29 ID:+2aQcdvko
 「律子、パジャマか? 意外に可愛い系なのが」 
  
 「食いつくのはソコじゃなくて!」 
  
 パジャマも淡いグリーンで可愛いですよ。 
29: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:24:50.04 ID:+2aQcdvko
 そう言い終えると指示された通りの体勢になりまっすぐ彼女を見つめるプロデューサー。 
 その視線を真っ向から受け止め、ゆっくりベッドの上に移動し四つん這いでプロデューサーに近付いていく彼女。 
  
 彼の目前まで迫り一旦、正座をし直し大きな深呼吸を繰り返す事、数回。 
  
30: ◆L1dx14VEQM[saga]
2013/10/30(水) 21:25:44.88 ID:+2aQcdvko
 ほんの少しだけ彼の顔を眺めてから意を決したように頷くとゆっくりとベッドの上で立ち上がる。 
 ふわふわした足元の感触にヨロヨロとふらつきながら彼に接近する。 
 もう既に顔どころか耳まで赤く、よく見れば足場が悪い以前に足が小刻みに震えていた。 
  
 「……失礼します……」 
31: ◆L1dx14VEQM[sage]
2013/10/30(水) 21:28:56.99 ID:+2aQcdvko
 「あの……重くないですか?」 
  
 「えっ!? あっ! あぁ! だ、大丈夫! 全然大丈夫! 」 
  
 「じゃあ、ちょっと……あと、本当に絶対に目を開けないでくださいね」 
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