過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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2013/11/23(土) 16:08:21.67 ID:Yq2Noa/q0
一方、光貴はニット帽の男に向けて薙刀を突き出した。
ニット帽の男はそれをかわしてカラシニコフを構えようとするが、光貴はすぐに薙刀を横に振り、隙を与えない。
「公洋から離れな、ガキがっ!!」
アンリが後ろから手を伸ばしてくる。
なるほど、篠宮未琴(女子特別参加者)が『間合いを詰めればいい』と言ったのは確かに正しい提案だった。
接近戦に持ち込めば、味方に当たってしまうかもしれない銃は使えなくなるので、武器に関するハンデは消える。
光貴は身を翻すと同時に薙刀をくるっと回転させ、柄の先でアンリの喉の下を突いた。
アンリは咳込んでその場にうずくまった。
その首元に薙刀の先を向け、キミヒロに向き直った。
「杏里…っ!!」
「卑怯な真似をして、申し訳ありません。
まずは、その武器を捨てていただけますか?」
キミヒロの眉間に皺が寄ったが、数秒してカラシニコフを投げ捨てた。
素晴らしい仲間意識だ。
まるで、僕らは悪役ですね…
光貴は自嘲の笑みを浮かべた。
教室で芝崎務(担任)にされたことを、今度は自分がしている。
皮肉なものだ。
「公洋、この馬鹿、何してんのよ…!!」
アンリが叫んだ。
「だって…杏里が…」
キミヒロは顔の大部分を隠しているので、何となく感情がなさそうなイメージがあったが、それはただの先入観だったようだ。
アンリの身を案ずるその声には、しっかりと感情が表れていた。
いや、もしかしたら、アンリに対してだけなのかもしれないけれど。
「うあああぁぁぁぁあっ!!」
不意に叫び声が聞こえ、光貴はぎょっとして声の主を見た。
未琴に殺されたナルミの亡骸を抱えていた目つきの悪い男が、空を仰いで絶叫していた。
「清原……?」
光貴の足元で、アンリが声に驚きの感情を混ぜて呟いた。
反政府組織側にとってもキヨハラの叫ぶ姿は予想の範囲外だったようだ。
「っざけんなよ、クソガキがぁぁぁッ!!」
呆けている場合ではなかった。
叫んだキヨハラの目線の先は、光貴。
キヨハラの目に滾るのは、激しい憎しみ。
ぞっとした。
光貴は咄嗟に距離を取ろうと後ずさった。
刹那、キヨハラが持っていた自動拳銃、ベレッタM92の銃口が光貴を捉え、間髪入れず銃声が響いた。
銃弾は光貴の左肩を撃ち抜いた。
激痛が脳天を突き上げた。
「ぅあぁ…ッ!!」
光貴は薙刀を落とし、肩を押さえて膝をついた。ばっと顔を上げた先、キヨハラのベレッタが、光貴に向いていた。
殺られる…ッ!!
光貴はぎゅっと目を瞑った。
死を、覚悟した。
親の仇だけれど命の恩人だった、道下未来(男子十七番)を助けたかった。
もう一度会っておきたかった。
まだ言葉がまとまらないけれど、言いたいことがあった。
それなのに――
「だぁめだめ♪怒りは周りを見えなくするんだから…ねぇ?」
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