過去ログ - さやか「こどもたちのからあげだよ!召し上がれ!」 ほむほむ「ホビャアアアアアアアア!!」
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[sage saga]
2013/11/18(月) 04:31:25.75 ID:SvwQ9ySq0
52 まどまどは一目惚れした
今日は突然の強風のせいで、仕事が中断してしまった。
リーダーからの指示も特にないし、このままお休みでいいのかな。
まどまどは手持ち無沙汰に巣の中を歩いていた。
今朝は早くから謎のほむほむが見つかったり、強風が吹いたりで何だか慌しい。
しかも仲間たちの噂話によると、なんと稀少種の一家がここを訪ねてきたらしい。
それを教えてくれたほむほむは、今はリーダー一家とお話してるらしいから見に行こうよ、と誘ってくれた。
ちょっと心惹かれたが、まどまどは断った。
そもそも稀少種なんて、伝説の存在だ。
そう簡単に会える訳がない。
いつもと違うことが立て続けに起こったから、きっとそれに乗じてそんな突拍子もない噂が流行っているのだ。
そんな風に思いながら当てもなく歩き回っていたら、突然後ろから声がかかった。
ミャドォ! こんにちは!
まだ舌足らずなこどもの声…リーダー一家の仔まどちゃんだなと判断して振り返って、びっくりした。
そこにいたのは背中に翼のあるこどもたち。
稀少種だ!
まさか噂が本当だったなんて。
あまりの驚きに声が出ない。
挨拶してくれたのは仔白ちゃんの方だが、まどまどの視線は何も言わずに通り過ぎて行こうとしている仔りぼちゃんに釘付けだ。
なんて可愛らしいんだろう!
凛々しい顔つき、艶めく黒髪、真っ直ぐ伸びた背筋、どれも今まで見てきた群れの仲間たちとは段違いの美しさだ。
そして何より、初めて目にした黒い翼。
とげとげしていてちょっと怖い。
しかしそれは同時に、今まで見てきた何よりも美しい物だとまどまどは思った。
稀少種は翼を持つと聞いて思い浮かべていたのは、身近に見かける鳥の羽根だった。
しかし実際に仔りぼちゃんの背中にあるのは、ふわふわした羽毛に覆われた羽根とは程遠い。
向こう側が透けるようにも見え、その固そうな質感も相まって、いつか寒い日に地面に薄く張っていた氷を思い出させた。
仔りぼちゃんの小さな体には、不釣合いに思えるほどの威厳を感じさせる翼。
でもその調和の危うさがむしろ愛らしさとなって、もうまどまどは目を離せない。
黒髪にも映える真っ赤なリボンと見事に対を成して、不思議な魅力を放っている。
まるで薄暗い巣の中で、仔りぼちゃんだけが光り輝いて見える気がする。
そんなまどまどの思いなど知る由もなく、仔りぼちゃんはさっさと歩き去ってしまう。
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