過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part8
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◆OJ5hxfM1Hu2U
[sage]
2014/01/15(水) 22:32:37.26 ID:HumleWzDO
結果として今回の事件が起こり、ルナール社の奥ゆかしい配慮は台無しになった。
では、囚われのタカラダ社長はどこに? 答えは既に出ている。社用軽バンは『第一産業区』の看板が立つ出口を抜けた。
目指すは地図にも記されていない辺境の暗黒施設。その存在を知るのは、ルナール社でも一部の重役!
「…黒幕、いると思います?」
「いないだろうな。今頃何食わぬ顔で憩ってるんだろう。何にしろ、俺達のやることは変わらない」
「タカラダ社長を救出して、実行犯を捕まえる、ですねっ!」
エボニーコロモは頷いた。無表情な黒子ヒーローマスクの下で、その表情は険しい。
二人はかつて、憤怒の街での重要任務を完遂できなかった。上層部の評価は決して芳しくない。
“代表”は今回の仕事を得点稼ぎと言ったが、果たしてそう気楽にやれるものか。
強力な能力者である洋子はともかく、非能力者の出戻りヒーローに、居場所は残されるのか……。
(…アー、駄目駄目、シリアス過ぎるのは良くない)
エボニーコロモはネガティヴ思考を追い払おうと努めた。相棒に不安を悟られれば迷惑を掛けることになる。作戦前には禁忌だ。
軽バンは寂れた工場の敷地にしめやかに滑り込み、その動きを止めた。
胡乱な車両の目撃情報から、地下への進入経路は既に割り出されている。
状況は遥かに良い。作戦開始だ。
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