67: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2014/02/18(火) 00:39:24.64 ID:4MQAuPIH0
「さよか……。カヲルと別れたんか……」
「ううん。違うよ、トウジ。カヲル君は、別れたとかくっついたとか、そういう低次元な場所には元からいなかったんだよ。……それだけの事さ」
ケンスケは清々しい笑顔を気の良い親友に向けた。
「…………」
向けられた側であるトウジの胸中はかなり複雑だ。
自分の最も親しい友達が、恋愛面においても別の面においても、一気に遥かな高みへと登っていってしまった。今の自分では絶対に到達出来そうもない場所へと。
そして、その話を逐一自分に報告してくる。
決して羨ましくはなかった。
だから嫉妬する事など全くなかった。
ただ反応に困るのだ。
なんと返していいのかトウジにはわからず、ただ曖昧に返事をする事ぐらいしか出来ない。
お茶を濁すだけだ。
唯一無二の親友に対して、それで自分は本当にいいのかと、彼もまた悩む。
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