過去ログ - 【魔法少女まどか☆マギカ】 神の子の物語
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/28(木) 22:50:04.86 ID:XGcLYe//0



つらい記憶を辿りながら、鹿目まどかは帰宅する。

「ただいま…」

と、元気のない声と共に、家に入る。


玄関で学生靴をぬいで、かばんを持ったまま、廊下を渡り、制服姿のまま着替えもしないで
ベッドに寝転んだ。


「…だれも私を覚えてない…」

ベッドで仰向けになって、天井をぼんやり見上げる。

スカートは黒色のチェックだった。まどかは白いソックスを履いていた。


目に涙がこみあげてくる。


やだ…。

転校初日に、泣いちゃうなんて…。


そんな悲観的な想いが胸に沸けば沸くほど、ますます涙は熱く目頭に溜まってくる。


「…うう」

まどかは指で瞼をぬぐった。熱い滴が指についた。


楽しい学校生活を思い描いていた。

やっと日本に帰れると思ったとき、美樹さやかと、志筑仁美との再会が一番楽しみだった。



それは裏切られた。

三年間で忘れられてしまった。



存在そのものを。


こんなことって。


私は、アメリカにいた三年間、一度もさやかちゃんのことも、仁美ちゃんのことも忘れた日なんてなかったのに、
2人とも、私のことなんて忘れてた。


友達だと思っていたのに…。私より、一緒にいて楽しい友達が、たくさんできたのかな…。


中学校で、一緒になるクラスメートも変わって、私より楽しい友達が、たくさんできて、鈍くさい私のこと
なんて忘れちゃったのかな。


それは……仕方のないことかもしれない。

小学校の頃までは、何も考えなくてよかったけれど、中学校になったら、自分は何が取柄なのか、どんな
役にたてる子なのか、誰と一緒にいたらいいのか……考えるもん。


わたしは、なんの取柄もないし、誰の役にも立てない。


さやんちゃんにとっても仁美ちゃんにとっても、私は、役に立たない子だったんだ。

友達なんかじゃなくなってしまったんだ。


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