過去ログ - オール安価でまどか☆マギカ 7
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991:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/17(木) 13:22:13.32 ID:W6RpX5zN0
自分にそう言い聞かせ、そんな自分に笑いが込み上げた。
結構ビビッてるのかもしれない。

とにかく、今は自分の事はいい。
桃子をどうにかしなくてはならない。
今の状態で嘔吐し続けるのは、胃にもあまり良くないだろうし、精神的にも体力的にもきついだろう。

「桃ちゃーん、大丈夫かー?
 歩けるなら保健館に行ってみないかー?
 色々薬とかあるかも知んないし、少なくともベッドはあるし。
 良かったら1回だけドア叩いてなー」

コンッ、と木の戸を叩く音がした。

「あいよー。
 ま、落ち着いたら出てきな、別に急いでねーし」

翔平は立ち上がり、辺りを見回した。
大学の校舎は中学とは全く違うので珍しかった。
○年○組、といった区切りはない。
クラスとかはないのだろうか?
様々な部活やサークルの張り紙が重なって張ってある。
こんなにも種類があるのか、と感心する。

「桃ちゃん、俺ちょっと1階見てくるから、待っててな」

そう言い残し、翔平は階段を降りた。
1階にもたくさんの張り紙があった気がしたので、興味が湧いた。
それだけだった。

1階に下り、別のものに興味が湧いた。
半開きになった扉。
人気はない。

あ、もしかして、前の口論ってここでやってたのかな?
ドアくらい閉めとけっての、なんか半開きって怖いじゃん…

閉めようと近づき――見てしまった。
誰かが、倒れている。

「お、おい…っ」

翔平は勢いよく中に入った。
中の光景に、力無くへたり込む。

「モッチー……多田っち……っ」

目の前に倒れているのは、小柄で可愛らしい少年だった持留奏太(男子16番)――今は首がさっくりと裂け、顔を血溜まりに埋めている。
その奥にいるのは、頼りになる兄のような存在だった多田尚明(男子11番)――頭部を奏太と同じように血溜まりに埋めているが、ぱっと見たときに傷は確認できなかった。
2人は確か幼馴染だったはずだ、自分と桃子のように。

翔平は恐る恐る尚明に近づいた。
気絶しているだけで生きているはずだ、そう信じて。
しかし、目の前に倒れているのが魂の抜け殻である事がわかった。
眠るように倒れる尚明の頭の天辺に、穴が開いていた(見開かれていた目は、野原惇子(女子16番)が閉じさせたが、翔平の知るところではない)。

水上朱里(女子18番)とは違う、クラスメイト同士の殺し合いがついに始まったのだという事が、嫌でもわかる。
涙が滲み、次いで胃の辺りに違和感を憶え、喉の辺りがグルグルッと鳴った。


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