9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:26:22.89 ID:gLkbd9Kt0
「まさか、お前も契約者なのか!?いや、お前が……!証はどこだっ!」
「な、何言ってんですか……!契約って何……!?」
「とぼけるなっ!あいつと、あいつと契約したんだろう!?」
「だから私は何にも……!」
「そう、その子は何も知らない」
凛とした声。長い髪。そしてあの吸い込まれそうな蒼く暗い瞳。
「あなたは……!」
今朝見た、あの人だ。その人は一瞬だけ視線をこちらに向け、そしてすぐに未だ肩をつかんでいる男の人に戻した。
「アンタ……能力者か」
「ええ、あなたと同じ、ね」
“能力者”
この人たちは何を言っているんだろう。冗談だとは思えないくらい、二人とも真剣な瞳だ。
「見たところ、証はないな。……、まだ誰とも契約してないのか」
「あなたに関係ないわ」
「ああ、そうだな。俺には関係ない」
「その子、離してくれない?大事な契約者なんだから」
「けど、まだしてないんだろう?契約はお互いの承認が必要だ」
二人はにらみ合ったまま言葉を交わしている。
私は動けず、その会話を聞いているしかない。けれど、男の人の手が離れ、すぐにでも逃げれる体勢になった。
とりあえずこのおかしな二人は危険だ。それだけはわかる。
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