89: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2013/12/22(日) 00:03:12.55 ID:00gxN4fro
知ろうとして知るものではない。生きていれば必ず理不尽な目にあう。突然、見も知らぬ殺人鬼に命を奪われたヤツを何人も見てきた。
「なんだとっ!許されることではない、どこの狼藉者だっ!私が直々に……」
目の前にいる。そしてそうしなければ生きることが出来ないヤツもいる。あとお前も依頼者だ。
「……そうだな、その通りだ。事実、私とて民に降りかかる『侵略』という理不尽を暴力によって弾き返したものな」
弾き返したと言うか、抗撃、反撃、迎撃ときて逆襲、仕舞いには総反攻ときた。国土防衛戦であるにもかかわらず、お前がやったことはほとんど『攻撃』なのだが。
「良い。よくぞ私を諭した。臣の鏡である」
人の話を聴けというに。
「とにかく私は世間知らずであった。そして恥知らずであった。『幸福の王子』など言われ、悪く思っていない自分がいたことを恥じるべきだったのだ。全く持って赤面の極みである」
成程な。
「わかるのか?」
お前を間近で見た人間としては、その呼称は単なる皮肉以外のなんでもない。
「その通りだ」
それで?俺としてはそろそろ呼び出しを受けた理由を知りたいのだが。
「話というのは他でも無い、今宵は聖夜なれば……」
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