過去ログ - 日向「信じて送り出した七海が」狛枝「2スレ目かな」
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992:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/02/05(水) 05:03:25.89 ID:peHDovB80
池ノ坊奨(男子四番)・真壁瑠衣斗(男子十六番)・上野原咲良(女子二番)を逃がすことに成功した高須撫子(女子十番)は、湯浅季莉(女子二十番)が自分に向けて振り下ろそうとしている鎌を季莉の腕を掴んで止めていたのだが、大きく一呼吸した後全力で季莉の腕を腕相撲のように左側へ押し退けた。
変な方向に腕を捻られた季莉はたまらず悲鳴を上げ、右腕を押さえながら撫子から距離を取り忌々しげに撫子を睨んだ。

「3人も逃がしちゃったじゃない…どうしてくれるわけ…!?」

「は? どうするもこうするもないでしょう?
 そちらに敵意があるのなら、戦おうが逃げようが逃がそうが、こちらの勝手。
 湯浅さんがとやかく言えることではありません」

「うるさいッ!!
 何もわかってないくせに…ッ!!」

撫子は眉を顰めた。
確かに死にたくないと思うのなら班のメンバー以外は全て殺害しなければならないというルールの下にいるのだから、ようやく会えた敵を逃がしたくないという気持ちはわからなくはない。
しかし、それにしては、季莉の様子は切羽詰まり過ぎではないだろうか。
状況から見ればどちらかというと撫子の方が追い込まれているような気もするのだが(松栄錬(男子九番)が怪我をしているとはいえ、人数ではこちらの方が不利なのだから)、むしろ季莉の方が追い詰められているように見える。

まあ、季莉たちの身に何が起こっていようが、撫子には関係のないことだ。
[ピーーー]気で向かってくる気なら、殺しても仕方がないくらいの気持ちで向かうまでだ。
季莉たちをここで放っておけば、きっと城ヶ崎麗(男子十番)たちの障害になる。
それよりも何よりも、大切な親友である咲良に危害が及びかねない。
何を考えているかわからない奨や、庶民のくせに身分不相応にも成績で麗の上を行っている瑠衣斗のことなんてどうでもいい(いや、瑠衣斗の身に何かあれば自分も咲良も首が飛んでしまうのでどうでもいいことはないか。命を握るリーダーとしては大事な存在だが、仮にそのルールがなかったとしたら瑠衣斗が死のうがどうしようが関係ない、という意味だ)。
しかし、大切に想う麗と咲良に危険が降りかかるのならば、それは全力で阻止しなければならない。

大体、錬のことはよく知らないが、季莉とはそりが合わない。
家柄を重視する撫子から見て、季莉の家柄はかなりのもの――というより学内でもトップクラスのお嬢様の季莉のことは本来尊敬すべきなのかもしれない。
しかし、素晴らしい家に生を受けながら、頭が悪いとしか思えない派手な格好をして騒いでいるその姿が許し難いのだ。
金髪の縦ロールのツインテールも、元の顔がわからない程に施された化粧も、校則を大きく無視した制服の着こなし方も、まるでテレビの中で見かける頭が軽そうで馬鹿騒ぎしているレベルの低い庶民の学校に通う下等な庶民にしか見えない。
わざわざ自分の地位を下げている季莉が理解できない。
一時は喧嘩という野蛮な行為もしていたことも、気に入らない要素の一つだ。


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