過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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33: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/11(水) 05:02:05.91 ID:3XmGIBxHo

 結局鍵を体操ズボンの左ポケットにしまい、じめじめと情けない表情を浮かべる委員長と共にマラソンをすることになった。

 先ほども言ったとおり、もうこいつが私についてくる必要はないわけで、というか私がこいつをついてこさせる理由がないわけで。
 にも拘わらず私が未だにこいつと共に走っている理由といえば、私側からすればまぁ、一つしかないわけだけれど。

 ……。
 ……、……。

「それでね。だから対木さん、結構クラスで話題になることがあるんだよ」
「……」
「対木さん可愛いし、ミステリアスだし」
「……」
「対木さん?」
「……」
「対木さん、大丈夫?」
「……、見れば、分かる、でしょ」

 大丈夫じゃねぇ。

 半ば死にそうになりながら走っている私を心配しているのかいないのか、べったりと併走する委員長。
 既にトップ集団はおろか、下位集団からも引き離されていて、視界の先には遠く数人が見える程度だ。

 トラック周回ではなく、校内マラソンとか殺す気か。

 溜息を吐きたい所だが、そんな余裕すらない。

「対木さん、あんまり運動得意じゃない……?」
「違う、運動が、嫌いな、だけだ」
「どっちも一緒じゃあ」

 返答するのも面倒なので、放っておく。
 この小さな体の体力ゲージくらいぱっと想像がつくだろう。
 むしろ小ささでは殆んど変わらないはずなのに、さして疲れた様子を見せていないこいつがおかしい。

 実はバリバリの運動部だったりするのか。

「いや、私は文化部だよ。地学部なんだ」

 そんなマイナーな部活潰れてしまえ。


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