過去ログ - 苗木「僕は君に恋をした」
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14: ◆EOh40d18dA[saga]
2013/12/18(水) 15:07:53.42 ID:jlb8IdPr0
体育館に辿り着くと、ボク達とは別に13人の高校生が集まっていた。

何故高校生かと分かったかと言うと、何人か顔を知っている超高校級の生徒が居たからだ。

超高校級の野球選手、超高校級のギャル、そして超高校級のアイドル……。

そんな彼等が、超高校級の才能を持つ高校生が今、一堂に会している。

状況が状況だけれど、その光景は圧巻と言えるものだった。

だが、感慨を覚えている暇は無い。

気持ちを切り替えて、誰かこの状況について詳しく理解している人はいないかと聞こうとした。

「オーイ、全員集まった〜!? それじゃあ、そろそろ始めよっか!」

だが、それは例の声に阻まれる。

それを合図に、この場にいる全員が声の聞こえる方向――体育館のステージ上を見た。

体育館が緊張した空気に包まれていく。

一体誰が出てくる? 覆面を被った銃を持った男か? 希望ヶ峰学園の関係者か?

ボクが様々な予想を張り巡らせている中、それは姿を表した。

「え……ヌイグルミ?」

不二咲さんがそう呟いた。

そう、出てきたのはヌイグルミだった。

予測不能、常識の一切通じない、予想の斜め上を遥か彼方へ突き抜けていく登場人物にボク達は全員呆気に取られてしまった。

しかし、ただのヌイグルミじゃない事は次の瞬間で理解出来る。

「ヌイグルミじゃないよ」

近くにいたボクでもかろうじて聞こえた位の小声だったが、不気味な熊のヌイグルミはそれを聞き逃さずに律儀にも質問に答えた。

その事実が、初めて声を聞いた時のような得体の知れない恐ろしさを改めてボクに感じさせる。

「ボクはモノクマだよ」

片や白色の可愛らしい、一般的な白熊のヌイグルミのような顔。

片や黒色の禍々しい、不気味なデザインの赤色に光る目をした顔。

正中線を境にその正反対のヌイグルミが合体したかのようなデザインのヌイグルミ――モノクマは、自らをこう評した。

「キミ達の、この学園の、学園長なのだ!」


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