38: ◆.gB0ZEWgF6[sage]
2014/01/31(金) 13:25:17.56 ID:fwBh4Rht0
キュゥべえ「正直なところ、行き詰っていたところでね。エネルギーの需要に応えられる供給先について」
ほむら「・・・・・?」
キュゥべえ「この世界、宇宙が如何に広大であろうと限りがある。ボクたちの計算によればそう遠くない年月に、いつか終わりがくる」
キュゥべえ「ボクらは半分諦めていた。いくらエネルギーを供給しても、未来は覆せないのだから」
ほむら「意味がわからない。それがどうして彼女に契約を迫らない理由に?」
キュゥべえ「そこへやってきたのがビザロさ。彼の存在は革新的だった。別世界の存在を証明する、生き証人なのだから」
ほむら「?」
キュゥべえ「現在、出来る限り彼から聞き出せる情報は全て聞き出そうとしている。ただ彼の話す内容は断片的だから、時間はかかるだろうね」
ほむら「何を知りたいの?」
キュゥべえ「ビザロは自分のオリジナルであるスーパーマン、自分の出生、メトロポリスの話をしてくれた」
キュゥべえ「“この世界”と“彼の世界”の違い、ボクたちのような存在は今のところ存在していないこと、おかげで“彼の世界”の情報は大体わかった」
キュゥべえ「けどボクたちが欲しい情報は、“彼の世界”についてじゃないんだ」
ほむら「まさか!・・・・・」
キュゥべえ「そう!彼がどうやって“この世界”にたどり着いたかだよ」
ほむら「インキュベーター!“あちらの世界”に手を広げるつもりね!」
キュゥべえ「キミたちの基準で考えてごらん。未だ手付かずのダイヤの原石が、すぐ手が届きそうな場所に、数えきれないほどあるんだ!」
キュゥべえ「それに比べて鹿目まどか一人のエネルギー量は膨大であっても、無限じゃない。同じようにこの世界の住人だけを魔法少女にするのにも限界がある」
キュゥべえ「ボクたちはこの世界の未来を見据え続けなければならない。そのために新たな供給先を開拓するのさ!」
ほむら「そうはさせない!」
キュゥべえ「キミに何ができるって言うんだい?また過去へと戻ってやり直すのかい?」
ほむら「・・・・いつから」
キュゥべえ「時間跳躍について知っていたのか、かい?」
ほむら「!」
キュゥべえ「なんてことはないよ。ビザロが話してくれた内容と、そしてキミの話し方で大体の想像がついた」
キュゥべえ「そうキミの魔法、それもこの難問を解く鍵、そしてその後押しになってくれたんだ」
キュゥべえ「キミが別の時空へと渡るように、ボクたちも次元を超えて新たな魔法少女を生み出せばいいってね」
キュゥべえ「ただ彼の話を聞けば聞くほど、何処に“あちら側”への門があるのかわからなくなってしまってね」
キュゥべえ「だけどキミという特異な存在が教えてくれた。彼こそが“鍵”であり、“門”なんだってね」
ほむら「彼に別世界に渡る能力が秘められているというの?・・・・」
キュゥべえ「だろうね。だけど彼はその能力を隠している様子も、能力に対する認識すらなかったけどね」
キュゥべえ「さて、お喋りはここまでにしておこうか。ボクたちをもう一つの世界が待っているのだから」
ほむら「待ちなさい!」
キュゥべえ「何故止めるんだい?これ以上ボクを止める必要はないはずだよ」
キュゥべえ「鹿目まどか。彼女が魔法少女になることはない。キミの望んでいた通りの結末だよ?」
ほむら「クッ・・・黙りなさい!」チャキッ
キュゥべえ「犠牲になるのは別の世界の住人。何も悩む必要なんてないじゃないか。キミたちでいえば“尊い犠牲”」
キュゥべえ「キミはキミなりの選択をすればいい。過去に見つめ続けるか、未来に生きる努力をするか」
ほむら「・・・・・」
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