過去ログ - 翔太郎「魔戒騎士?」フィリップ「ゾクゾクするねぇ」
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285: ◆NrFF2h.q26[saga]
2014/01/13(月) 01:38:23.23 ID:Jej9Rhm0O

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烈花「よし、綺麗に治った。魔導火は普通の焔じゃないのだから、治療も一苦労なんだぞ」

鋼牙「すまない。身体が勝手に動いていたんだ」

烈花「まぁ、オレだって同じコトをしただろうが……あの翔太郎という男、お前の悩みを見抜き、あんな言葉を掛けるなんてな。自分が死ぬ瀬戸際にいたのにも気付かないで」

鋼牙「……」

烈花「だが翔太郎のコトは片付いても、二ドルの方が残ってる」

烈花「……二ドルに支配された人間一人を犠牲にすれば、完全復活する前にあの大量のホラーともども倒せる。レオが邪美とオレが操るタメの号竜を用意してくれている。それでも戦力が足りなければ、元老院に申し立てれば」

鋼牙「まだ時間は一晩ある。それまで他の方法を探すべきだ」

烈花「……そう言うと思っていた」

烈花「しかしオレたちは魔戒に伝わるあらゆる術や、ホラーの仕業の可能性を調べ尽くした。完全に手詰まりなんだ……」





フィリップ「まだ手詰まりじゃないよ、二人とも」

烈花「!お前……翔太郎の傍にいなくていいのか?」

フィリップ「さっき目を覚ましたよ。これでようやく、僕にもこの事態の打開策を考察する思考の余裕が生まれた」

鋼牙「俺たちが見過ごしている他の可能性が存在する、というのか」

フィリップ「そういうコト。僕の思い描く可能性の裏付けを、今照井竜や風都イレギュラーズに頼んでいる」

鋼牙「その可能性とはなんだ?」

フィリップ「勿体ぶるほどのコトじゃないよ。僕はただ、ホラーのガイアメモリがあるんじゃないかと思ってるだけ」



鋼牙「……」

烈花「……」

烈花「……ガイアメモリとやらのコトは、フィリップと鋼牙が紅蓮の森へ行っている間に、零やレオから概ね聞いているが……」

鋼牙「つまり、お前が言いたいのは……二ドルは人間の身体を用い、ガイアメモリでドーパントとなってゲートを生み出し、そこから生まれたホラーを操っている。ガイアメモリは俺たち魔戒の者にとって専門外の技術だから、今まで手掛かりを全く拾えなかった。そういうコトか?」

フィリップ「あぁ」

鋼牙「しかしホラーのガイアメモリがあるならば、お前の地球の本棚で検索すればすぐ引っ掛かるだろう?」

フィリップ「そう思って、ホラー、ガイアメモリのキーワードで検索したけど、様々な検索結果が引っかかって限定が出来なかった」

鋼牙「つまり、ホラーという名前のガイアメモリは存在しない」

フィリップ「そう。でも僕はそこで一つの仮定を考えた」

烈花「一つの仮定……?」




フィリップ「そもそもガイアメモリにこめられている地球の記憶の研究方法は、僕という存在が生まれる前後で大きく異なっている」

フィリップ「僕がガイアゲートに落ちた結果、地球の本棚という膨大なデータベースを直接閲覧出来るようになる前……」

フィリップ「つまりミュージアムがガイアゲートを見付けた最初期の頃、その当時、地球の記憶は僕のように閲覧したい情報だけを取捨選択する術がなかった」

フィリップ「ガイアゲートからとめどなく溢れ出てくる地球の記憶を順次採集し、それを自分たちの手で解析して、該当すると思われる記憶の概念へ解析したデータをそれぞれ分類し、一つの概念の地球の記憶を人力で編纂していった……そういう手法で抽出された地球の記憶を元に、ガイアメモリは作られていたんだ」

フィリップ「この製作方法は極めて効率が悪く、後にシュラウドが考案した研究方法や、僕という地球の記憶の取捨選択が可能な存在の誕生によって、より正確な地球の記憶の抽出と、メモリの大量生産が可能な方法へ改良されたワケだけど」

フィリップ「その最初期の頃、ホラーに関する記憶の概念を集めたガイアメモリが作られた。しかし当時の研究員たちは、採集した記憶同士の繋がりがあるコトは分かっても、それが何の記憶のメモリなのか分からなかった。ホラーの存在は表に出てこないモノだからね」

フィリップ「だからホラーという名前をそのメモリに与えるコトが出来なかった。そして別の概念の名前を与えられた。そんなメモリがあるかもしれないっていうのが、僕の仮定だよ」





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