過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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426: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:22:51.13 ID:9KnN41Fto
「それで、何の用だ?仕事の話か?」
「いや、ただ単に昼飯にでも誘おうかと思っただけだよ」
「もうそんな時間か……別にいいけどよ」
427: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:23:56.14 ID:9KnN41Fto
「ふーん。まるで蘭子ちゃんのスケッチブックを勝手に見て怒られて凹んでるみたいな顔してたけど」
「なんで知ってんだよ!?」
悩み事をピンポイントで言い当てられて思わず動揺が走る。
428: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:24:27.86 ID:9KnN41Fto
「だから今までずっと悩んでたってわけ?ちゃんと謝ったの?」
「まあな……。結局、ロクに口も聞いてくれないわけだが」
普通に謝っても駄目ならしょうがない。あの手でいくか……。
429: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:24:55.59 ID:9KnN41Fto
「だいたい、スイーツひとつで機嫌が良くなる奴なんて君くらいだと思うけど」
「……じゃあどうすりゃいいってんだよ」
「どうせ何か渡すなら本人が好きなものにしたら?適当なものもらったって向こうも困るだけだよ」
430: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:25:40.49 ID:9KnN41Fto
「まあ僕にできることなら協力するからさ、さっさと仲直りしてきなよ」
「なんか今日のお前、やけに協力的だな」
あまりの薄気味悪さに悪寒を感じる。まさかこいつが人の心配をするとはな。
いや待て騙されるな。俺はさっきこいつにバットで殴られたばかりだぞ!
431: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:26:08.40 ID:9KnN41Fto
「とりあえずサンキュー。蘭子が来たらもう一度話し合ってみるわ」
結局一番相談したくない奴に相談する羽目になっちまったが、結果的には良かったかもな。
さっきより少しは気分が楽になった気がする。
「まあ僕としては清村はどうなってもいいけど、蘭子ちゃんをこのまま放っておくのは可哀想だからね」
432: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:26:49.40 ID:9KnN41Fto
「話がある。後で休憩室まで来てくれ」
あれから蘭子が出勤してきてすぐ、俺は直接声を掛けた。
用事があるから休憩室には誰も近づかないようにとみんなには言い含めてある。
あとは、呼びかけに応じてくれることを祈るだけだ。
433: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:27:25.07 ID:9KnN41Fto
「我を呼び出すとは如何なる事象か(何の用ですか?)」
「ああ。この前の件をもう一度ちゃんと謝りたくてな」
蘭子からは何の反応も返ってこない。
434: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:27:54.91 ID:9KnN41Fto
「……贖罪の日々に終わりを告げるといい(もういいですよ。気持ちはわかりましたから)」
「いいのか?」
「もとより我の逆鱗に触れたわけではない(はい。本当はそこまで怒ってたわけでもないですし)」
435: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:29:17.87 ID:9KnN41Fto
「……恥ずかしかったのもありますけど、怖かったんです」
「怖いって……」
「あんな絵ばっかり描いて、気持ちの悪い子だと思われたんじゃないかって」
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