過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
↓ 1- 覧 板 20
85: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:51:59.82 ID:x1ZmGUg1o
「でも晴ちゃんは凄いですよ!まだ始めたばっかりなのにこんなハードなメニューもこなしちゃうなんて!」
晴は同年代と比べて体力があるらしく、その分キツイ練習を積まされているらしい。
その結果がこれだ。連日これだけ疲れるとさすがにそこまで気力はないのか、サッカーで遊ぼうなどとは言ってこない。
そして俺の目の前に居る人物こそが杉小路が連れてきた人材の一人だった。
86: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:52:26.28 ID:x1ZmGUg1o
この女、杉小路が連れてきた人間にしてはまともすぎる―――――――――
あまりにも一般人過ぎて実は何かとんでもない爆弾でも抱えてるんじゃないかと考えてしまう。
俺が心の中でこんなことを考えていると知ったらどんな顔をするだろうか……。
87: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:52:52.38 ID:x1ZmGUg1o
正常な判断力を失い暴走しかけていた俺は既のところで自我を取り戻し、
指導の邪魔にならないようにとレッスン場を飛び出した。
今の俺はどうかしていた。慣れない読書で頭を使って疲れたせいか。
気分転換に外出がてらスカウトにでも出るかと思った矢先、ケータイに一通のメールが届いた。
88: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:53:18.27 ID:x1ZmGUg1o
さっそくエレベーターに乗り、目的地の地下研究室へと向かう。
一般的な事務所には到底ありえない部屋だが、何故かこの事務所にはある。
というか、未だ俺の知らない場所が存在する上に見取り図にすらない部屋すらあった。
そのひとつがここ、地下研究室だ。
89: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:53:52.46 ID:x1ZmGUg1o
この女、千川ちひろは確実にヤバい―――――
出会った瞬間から俺の中の危険信号が全身を駆け巡り、警報を鳴らしていた。
見た目こそ物腰柔らかだがその実かなり腹黒い性格をしている。
杉小路がこの事務所の危険人物No.1ならば、No.2は確実にこの女だろう。
90: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:54:18.70 ID:x1ZmGUg1o
科学者としての腕はいいそうだが今の問題はそこじゃない。
この3人が結託していること、この状況が何より一番不味い。
「助手、とりあえずこっちのスタミナドリンクを先に飲んでみてくれ」
91: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:54:50.17 ID:x1ZmGUg1o
「……どうだ?」
博士が若干不安そうに俺の顔を覗きこんでくるが、意外なことになんともない。
いや、むしろ疲労感が急速に薄れていってる気さえする。
「馴染む、実に馴染むぞ!フハハハハハハ!」
92: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:55:21.29 ID:x1ZmGUg1o
「もうちょっと成分を薄くしないとな……」
「で、これ何が入ってんだよ。むしろ何が入ってたらこうなるんだよ」
幸いにも害はなかったが確実に普通じゃないものが入ってるだろこれ。
93: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:56:19.91 ID:x1ZmGUg1o
「まあ正確には助手の遺伝子に似た成分を作っただけだ。ちょっと強すぎたみたいだがな」
ああそうなのか、ちょっと安心した。
ってどっちにしろ勝手に俺の身体研究されてたことには変わりねーじゃねーか!
「次はこのエナジードリンクを飲んでみてください」
94: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:56:47.84 ID:x1ZmGUg1o
「まあいい、ここまで来たら飲んでやる」
もうどうにでもなれと思いつつ、ぐいっと一気に飲み干した。
「ん?おー……」
さっきのドリンクとは違い、頭が冴え渡ってくるような爽快感がある。
560Res/232.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。