過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)3
1- 20
657: ◆A0cfz0tVgA[saga sage]
2014/12/07(日) 23:52:42.25 ID:M7o1+COU0

何故スカーレット家はそこまで『ヴォルデンベルクの手記』に執着するのか。
それはこのメモ帳には『吸血鬼の肉体』に関することが記されているからである。


ただし『吸血鬼の肉体』のこととは言っても、『太陽の光に弱い』とか『ニンニクが苦手』等のような、
世間に一般に知られているようなものではない。
もっと具体的な、例えば太陽に弱い理由を学術的な知見から考察していたり、
吸血鬼が誕生する原因をきちんとした論述での立証を試みていたりと、
走り書きではあるが、他の書物には見られない吸血鬼の詳細な知見が数多く記されている。


このメモ帳以上に吸血鬼のことを詳しく知ることのできる書物は他に現存せず、
それ故にこの書物は、吸血鬼を研究するスカーレット家にとっては正に、聖書と同列に扱うべきものなのだ。


スカーレット家がこのメモ帳に執着している理由はそれだけではない。
一見、吸血鬼に関する情報が書き込まれているだけに見えるこのメモ帳。
その情報を然る手順でもって読み進めて行くと、何と『人間を吸血鬼にする魔術』が記されているというのである。
余りにも非現実的な話であるが、スカーレット家がその考えに疑問を持ったことなど一度も無い。


何故ならば、現実として『ヴォルデンベルクの手記』を解析していった結果、
不完全ながらもその魔術を構築することに成功しているのだから。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
979Res/635.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice