51:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:22:12.16 ID:YYm2dff60
  
 終業後の誰もいない事務所。 
  
 思えば、俺たちが始まったのもこの事務所だ。 
  
52:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:25:30.77 ID:YYm2dff60
  
 それも今日までだ。 
  
  
 アイドル藤原肇は生まれ変わる。 
53:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:30:07.90 ID:YYm2dff60
  
 ____ 
  
  
 「………そんな、今、何て…?」 
54:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:34:02.64 ID:YYm2dff60
  
 俺は、肇に、俺のせいで嫌な思いをして欲しくない。 
  
 週刊誌や周りからの視線に晒したくないだけじゃない。 
  
55:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:37:20.88 ID:YYm2dff60
  
 「………Pさんは、私の事好きではなかったんですか…?」 
  
 「好きだよ、今でも。たぶん、これからもずっと好きだと思う」 
  
56:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:41:34.71 ID:YYm2dff60
  
 「だから、肇。終わりにしよう」 
  
  
 ………そもそも、始まってもいないが。 
57:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:47:36.01 ID:YYm2dff60
  
 「なあ、肇! これは新しいスタートなんだ!」 
  
  
 湿っぽい空気を払拭するように、俺は場違いなほど大きな声を上げて笑いかけた。 
58:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:51:35.20 ID:YYm2dff60
  
 ようやく顔を上げた肇は、やはりというべきか、涙を流していた。 
  
 きっとそれは、あるべきアイドルとしての姿になった喜びからだと、言い聞かせる。 
  
59:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:54:09.54 ID:YYm2dff60
  
 そう言って手を放した。 
  
 俺の方が上手く笑顔を保てているかなんてわからないけど。 
  
60:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:56:24.53 ID:YYm2dff60
  
 「それじゃあ、肇」 
  
  
 さよならだ。 
61:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/01(水) 15:58:59.12 ID:YYm2dff60
  
 ………なんだ、俺、また泣いていたのか。 
  
 笑いながら泣いてるなんて、可笑しいよな。 
  
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