過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争 02」
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38: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:38:27.93 ID:NVDGXRYwo

 向こうが黙っている間に、荒川憩が口を開いた。

「ねぇもこちゃん、なんでそんな質問するん?」
「大事な質問だよ」
以下略



39: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:38:54.35 ID:NVDGXRYwo

「……、え、っと。余命、って、なんの」
「いや、いい。分かった」
「園城寺先輩に余命があったんですか?」
「それじゃあ」
以下略



40: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:40:00.31 ID:NVDGXRYwo

「……そうですか」
「そう。私のいう事は信じない方が良い」
「そうします」
「それがいい」
以下略



41: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:40:26.68 ID:NVDGXRYwo

 携帯電話を荒川憩に返し、立ち上がる。

「もこちゃん、どこ行くん?」
「ここにいても仕方ないだろう。そうだな……」
以下略



42: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:40:57.20 ID:NVDGXRYwo

 この世に生まれる確率は、恐らく数字にすると、数億分の一といったところか。

 隕石が自分に直撃する可能性はそれより低く、百億分の一らしい。
 雷に打たれる確率は一千万分の一。
以下略



43: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:41:40.52 ID:NVDGXRYwo

「どないしたん」

 顔色がすこぶる悪い。
 息も絶え絶えといった表情だ。
以下略



44: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:42:13.91 ID:NVDGXRYwo

「え、と。園城寺さんが長くないって、え?」
「言葉どおりの意味だよ。この後の心臓移植の手術を受けなかったら園城寺怜は死ぬ」
「せや」

以下略



45: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:42:56.18 ID:NVDGXRYwo

「……やっぱり」
「?」

 ゆっくりと息を吐きながら、園城寺怜がそう零す。
以下略



46: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:43:42.84 ID:NVDGXRYwo

「生きるのが辛くて辛くて仕方ないって顔しとる」

 そうだな。

以下略



47: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:44:09.38 ID:NVDGXRYwo

「憩から聞いてるで。なんや色々活躍しとるみたいやんか」
「別に」

 そんなつもりはない。
以下略



48: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:44:37.48 ID:NVDGXRYwo

「人は誰でも病気になるんや」

 それは園城寺怜みたいな、分かりやすい身体の病かもしれないし、
 或いは気付きにくい心の病かもしれない。
以下略



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