過去ログ - 男「お前、本当にアンドロイドなのか」AI「なんでんなこと聞くんだ?」
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9: ◆NrFF2h.q26[saga]
2014/01/14(火) 19:04:16.57 ID:Zuv1fPCXO

男「飯なら用意したぞ、ホラ」

AI「……何だ?この液体」

男「ガソリン」

AI「」

男「何を燃料にしているのか分からなかったから、他にも灯油、ハイオク、バイオマスエタノールを用意した。どれがいいんだ?」

AI「いや、普通の……」

男「?あぁ、石油の原液か」

AI「ちゃうわーい!俺は人間が食べるのと同じモン食べてエネルギーにしてんだよ!」

男「……お前、本当にアンドロイドなのか?」

AI「正しくはバイオロイド寄りのアンドロイドだけど。内臓は殆ど人工臓器使ってるし、でも人工知能とか骨格とかは機械だしで」

男「はー……つくづくアンドロイドらしくないな」



せっかく石油を濾過して用意したのに。
いや、別にこのAIのタメではなかったがな。
この第二地球を整備する機械の燃料を作るついでで用意したに過ぎないのだ。


AIはキッチンにある冷蔵庫の扉を開けると、適当に材料を取り出していた。
そうか、これからは二人分の食材を申請しなければならないのか。
アンドロイドの食費は上持ちだろうか?
俺の給料から天引きされたらすぐさま火星に怒鳴り込んでやる。



AI「俺は医療目的のコミュニケーション用アンドロイドだぞ?独りで最期迎える人とか、気軽に外に出歩けない人の面倒を見るんだぞ?」

AI「ガソリンぐびぐび飲んでたらロボット感丸出し過ぎなんだよ。人間の温もりを求めてる人からしたら、ショック受けちゃうんだってさ」



そういいながらAIは手際良くコンロに火を付けてフライパンに油をひき、片手で冷蔵庫から取り出した卵を割った。
それをボールでといて、軽く塩胡椒をし、温めたフライパンに流し込む。
ジュウ、と心地よい音がした。



男「手際がいいもんだな。それもコミュニケーションとやらのタメか」

AI「やな言い方すんなよ。ていうか、ここコンロなんだ?誘導加熱器にしないのか?」

男「コンロの方がいいって人間はずっといるんだ。最初の誘導加熱器が出て1300年も経ってるが」

AI「そういうとこ、人間って面倒くさいんだよな」



コミュニケーション用アンドロイドらしからぬ愚痴を言う間に、スクランブルエッグは出来上がっていた。





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