過去ログ - 川島瑞樹「今はまだ『川島さん』で我慢してあげる」
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7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/15(水) 01:12:30.35 ID:54l9mAuh0

「ん、私の顔に何かついてる?」
「いえ、今日も綺麗だなと」

そんな事をぼんやりを考えている間、無意識に川島さんの顔をじっと見ていたらしい。川島さんの問いに、頬を書きながら誤魔化して返す。

「あら、身内にお世辞は良くないわよ。まぁ、多少なら悪い気もしないけど」

そんな俺の態度に、川島さんは何か感じたのか、

「それで、私に早く帰ってほしいP君は、残ってちひろさんと何をするつもりなのかしら?」

少し意地悪な顔になってそう言った。なるほど、そう取られたか。

「……残業ですよ?」
「あらそう? まぁ、そういう事にしておいてあげる」

確かに、あまり長居されると俺達の残業もそれだけ延びることになるので、早く帰っていただけると助かるといえば助かるのだが……

「あの、瑞樹さん?」

と、そこまで黙って仕事をしていたちひろさんが声を上げる。何だろう、嫌な予感しかしない。

「あぁ、みなまで言わないで。ちひろさんはこういう時自爆するから」

と、思ったのは俺だけじゃなかったらしい。やや呆れた口調で川島さんがちひろさんに釘を刺す。俺としては、なんとも複雑な心境だ。

「ぅ……」
「その反応でもうね」

なんとも言えない顔で呻き声を上げたちひろさんの姿に、はぁ、と盛大な溜息を吐いた川島さんは、

「ま、あんまり意地悪するのも可愛そうだから、私もそろそろ帰るけど」

ちひろさんと俺とを交互に見てから、また一つ溜息を吐いてから立ち上がる。

「二人共、程ほどにね」
「や、そこまで疚しい事はしてないですよ?」

何だか盛大に誤解されているような気がしたため、一応抗弁してみるが、

「そう願っているわ」

川島さんは呆れ顔のまま、手をヒラヒラと振りながら事務所を後にしてしまった。



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