過去ログ - ほむら「願いの果て」2
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39:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]
2014/02/17(月) 01:57:16.27 ID:J0pbJsXm0
 
ほむら「そして思ったの、きっといろんなものを忘れてしまった結果が今ここにいる私で」

ほむら「その今の私とはなにもかもが違う、本当の私がいるんじゃないかって……」

ほむら「なんだかそういう感覚が、上手く言えないけれど不安っていうか……とても怖くって……」


   黙するQBに気付き、ほむらはハッとして口を噤む。


ほむら「ごめんなさい……言ってること、意味解らないよね」

QB「いや、そんなことはないよ」

QB「要約するならば、『君はあるはずの無い記憶を夢の中に見た』」

QB「そして『とある記憶を無くしてしまった今の君の意識は、偽りの記憶の上に成り立つ別人格であるかもしれない』と、こう言いたいのかな」

ほむら「! そう、そんな感じ!」

QB「だとすれば暁美ほむら、君は一つ勘違いをしているよ」

ほむら「え?」

QB「記憶の断絶が必ずしも人格を隔てるとは限らないんだ」


   少しの間をおいてからキュゥべぇは続ける。   


QB「過去の記憶とその経験を基にした、感情の発露および行動の取捨選択」

QB「それが、今現在の意識あるいは人格を定義付ける要素の一つであるとするならば」

QB「違った記憶を基に得られる感情と選択されるその行動は、なるほど確かに、君の言うとおり本来のものとは乖離した結果となるだろうね」

ほむら「……」

QB「けれども記憶の書き換えや修正、これらは今この瞬間からまだ決定されていない未来において、ごく当たり前に行われていることだ」

QB「本を読んで知識を得たり、何かを食べて満足感を得たり。生物は未来に進むことで、ありとあらゆる事象を半強制的に知覚させられている」

QB「自分の意思とはほぼ無関係にね」

QB「その積み重ねによって類似した記憶は蓄積し、それを基に人格は僅かながら、しかし確実に変遷していくんだ」

QB「これは君たちが『成長』とよぶものだ」

QB「そして逆もしかり、記憶は蓄積だけじゃない、失うこともある」

ほむら「記憶を失う……」

QB「そう、記憶の喪失だ。そしてここからが大事だ。君の言ったことに大きく関係してくる」
 


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