42:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]
2014/02/17(月) 02:01:05.63 ID:J0pbJsXm0
QB「まぁ、いろいろ話したけれど、別に深く考える必要はない」
QB「人間は君ぐらいの年頃の子になると、ふとした切っ掛けで自分自身に存在意義を見出そうとする」
QB「自分は何者で、何の為に存在するのか。こういったことで悩むのは君達にとっての、ある種通過儀礼のようなものさ」
QB「最後に僕が言った記憶の介入だって、単にその可能性は否定できないというだけで、有体に言えば現実味のない話なのさ」
話しながら見回るうちに、いつの間にか一番奥のフロアにたどり着いてしまった。
ほむら達はその隣に階段を見つけ、それを登っていく。
ほむら「頭の中で上手くまとめ切れないけれども……」
こめかみに人差し指を当て、ほむらは「うーん」と唸る。
ほむら「これってもしかして、もしかしてなんだけど……」
的外れかもしれないと思い、恐る恐るキュゥべぇに尋ねる。
ほむら「考えるだけ無駄だって、キュゥべぇはそう言いたいの……?」
QB「暁美ほむら、君は賢いね」
QB「それも答えの一つさ」
ああ、やっぱりとほむらの体から力が抜ける。
キュゥべぇの答えは、ほぼ、ほむらの予想していた通りのものだった。
QB「かつてマミも君と同じようなことに悩んでね、その時はこの結論に至るまで随分かかったものさ」
QB「ただ、考えること自体は無駄ではないんじゃないかな? あらゆる経験が君に変革を促してくれるのだからね」
階段を上り切った先にある、やたら重量のある錆ついたドアを押し開ける。
暗い室内から一転して、二人は再び淡い橙色の世界に包まれた。
屋上を囲む落下防止のフェンスに刻まれた夕陽は
街の稜線を目指してまだ落下する途中だった。
QB「はずれだね。どうやらここには魔獣はいないようだ」
ほむら「……だね」
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