過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」 part9
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2014/02/01(土) 23:52:28.34 ID:gLjesAt+o
「……別に話す必要はないわ。
話してくれないことは、友人として一抹の寂しさを感じるけれども、
それも何か意味があってのことだろうから」
沈黙するアーニャに代わってのあが会話を引き継ぐ。
のあは相変わらず、その静かな瞳でアーニャの両の眼の奥を覗き込もうとしていた。
「でも、私はさっきあなたに会って、感じたことがある。
これは……私の言葉。あなたが沈黙するというのなら、あなたに私の言葉を遮る権利はないわ」
まる忠告のように聞こえるその言葉だったが、アーニャはそれにも答えない。
「私は……かつてあなたに『見えていない』と言ったことがある。
それはアーニャにとっての、『目的』というものが見えていなかったからよ。
自らの意志の所在を明らかにしないまま行動するということは……まっとうな人ではありえない。
地に足がついていないようなものよ」
幼児ですら、自らの行動原理を持っているのにもかかわらず、かつてのアーニャにはそれがなかった。
それでも、そんなアーニャはその後、自らの意志で『目的』を示すことができた。
そんな精神的な成長を、アーニャは先のカースとの戦いの中で経験したのだ。
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