過去ログ - 男「街中ラプソディー」
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19: ◆ukweaVAfH6
2014/02/09(日) 12:31:14.28 ID:HH7rzBHw0
そう言って少女が差し出す手を僕がすんなりと握ったのは、言われたことが図星だったからというわけでも、師匠が派遣した先生だからというわけでもない。僕は、どうしても抜け出したかったのだ。師匠から凡人と言われ続ける底なし沼のような状況から。そして、そのためなら藁だろうとすがる。そんな意思を持っていたからに過ぎない。決して、この少女を信頼したわけでも無ければ、仲良くなりたいと思っているわけでもない。丁重に扱っているのだって、機嫌を損ねなれて指導してもらえないといったリスクを考えているだけだ。

「とりあえず、コーヒーでも飲みましょうか」

そういって無垢に微笑む笑みは、僕に受け入れられた安堵に満ちているような気がして、心に僅かな罪悪感を覚える。しかし、そんな罪悪感で揺らぐような僕の意思ではない。仮に、この少女が指導に適さないと思えば、追い出してしまおうとさえ思っているのだから。



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