1:名無し[saga]
2014/02/04(火) 16:09:23.66 ID:uYp8x3Gc0
それはハム太郎くんにとって初めて見る構えだった。
いや、ハム太郎くんだけじゃない。きっとこうしくんも、下手するとこのムラのみんなも見たことのないものだった。
逃げなければならないとはわかっていたけれど、体は動かなかった。
ただ、目の前の相手の動きが、恐ろしいはずなのに美しいと思った。
「獅子袈刃武ッ!」
そのハムスターが突然叫んで、とっさにハム太郎くんは床に伏せた。何が起こったかがすぐには理解できなかった。爆発が起こったのかとも思った。それがそのハムスターの持つ三本の爪楊枝から発せられたものだと気付くまでに、大分時間がかかった。
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2:名無し[saga]
2014/02/04(火) 16:12:37.89 ID:uYp8x3Gc0
そのハムスターはハム太郎くんとこうしくんに近づいてきていた。考えてみれば、二匹とも鎖につながれていて、遠くには逃げられないのだ。ハム太郎くんは、せめて痛い思いや怖い思いをして死なないように祈りながら、硬く目をつぶった。
刀を振り下ろす音が聞こえた。かしゃんっ、と金属音が響く。
3:名無し[saga]
2014/02/04(火) 16:13:12.62 ID:uYp8x3Gc0
「…で、お前らいつまでそこに居る気だよ」
そのハムスターは呆れたようにハム太郎くんとこうしくんを見下ろした。
4:名無し[saga]
2014/02/04(火) 16:15:39.94 ID:uYp8x3Gc0
兄「そしてかぶるくんは、」
妹「…ねえ、お兄ちゃん」
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