過去ログ - 透華「は、ハギヨシ! わわ、私を抱きなさい!!」ハギヨシ「……」
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17: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2014/02/04(火) 22:13:13.73 ID:MfFILXmIo
「ですから、今宵は幼少のみぎりのように、夜すがらお嬢様のお傍に控えさせていただければと存じます」

「――えっ?」

「……お許しいただけますでしょうか」


この世の終わりを見たようだった透華の顔が、少しづつ驚愕の色に染まる。
萩原は龍門渕透華の執事としてではなく、龍門渕透華を思慕する男として彼女と向き合うと決意していた。


「今、なんて……? いえ、それより、その、も、もし私のわがままのために無理しているのならそれは――」

「いいえ、お嬢様。これは私の本心です。透華お嬢様のためではなく、自分のために言った言葉です」

「ふぇ!?」


萩原は頭を振ってそう答える。
決意したのは龍門渕透華に泣き顔をさせてくないからではなく、透華の泣き顔を見たくないから。
執事の立場を捨てる理由を大切な人に負わせるなどそんなもの、執事の、男のやることではない。
それになにより、たとえここであくまで執事として振るまったとしても、愛する女性を1日に2度も泣かせるような男に仕え続ける資格などないと思った。


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