過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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76: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/12(水) 21:46:25.74 ID:cJv6xySVo

霞「ここよ」
京太郎「…はい」

そんな彼女に案内された部屋はさっきの応接間らしき部屋よりも少しだけ手狭だった。
けれど、それはタンスなどの調度品があるからそう見えるだけで実際は同じくらいなのだろう。
床に並べられた畳の数は20を超え、見える範囲だけでも俺が暮らしていた部屋よりも遥かに大きい。
その壁際にある押し入れまで含めれば、一人に与えられるには贅沢と言っても良いくらいのサイズになるだろう。

京太郎「(…でも、だからどうしたって言うんだ…)」

別に俺は長野の家に不満なんて何一つとしてなかった。
確かにずっと住んでいた所為で細かいところには色々とガタが来ていたが、それも愛着が湧いていたのである。
気の知れた友人や仲間、それに特別な少女の側に居る事が出来たあの部屋が今の俺にはとても恋しい。
少なくとも…あの家は俺にとってはこんな部屋よりもよっぽど寛げた場所なのだ。

霞「どうぞ」
京太郎「…ありがとうございます」

しかし、どれだけそう思っても、目の前の光景は乱雑で住み慣れた自室に変わったりはしない。
代わりに目の前にいた霞さんが押入れから布団を出し、畳の上に丁寧に引いてくれた。
シワの一つも残らないようにしっかりと伸ばしてくれるその仕草に感謝の念は確かに感じる。
けれど、今の俺はそれを言葉として表現するのにはあまりにも余裕がなくて…漏らした返事は無味乾燥なものになってしまった。



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