6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/02/12(水) 22:06:13.00 ID:slx1J284o
「なるほど……水野さんがそういうのなら大丈夫、ですよね」
そもそも全員が食べられる量を二人で作るのは至難の技ですから、そこまで気負うこともないとは思いますが。
「それに、お昼が食べられなくなるし。……うん、いける」
納得するありすちゃんの隣で、千鶴さんが頷きながらそう小さく呟きました。
事実、去年のこの日は少し困ったことになってしまいましたから……ある意味気遣いができている、というべきなのでしょうか。
当時のことを少し思い出して思わず苦笑していると、千鶴さんは顎に当てていた手を下ろしました。
「ところで、翠さんの今年分はどの位?」
その言葉を聞いてこの前のオフの事を回想したら、実はそこまで作っていないという記憶に辿り着きました。
実費ですから当然多くは作れませんし、何より去年の再来だけは避けなければいけませんからね。
トレーナーさんの呆れ顔は中々離れません。
「そうですね……作り方を教わった方や個人的に親しい方、後は普段お世話になっている方が主ですね」
「それだと、事務所にはあまり残りませんよね」
ありすちゃんの問いには、小さくて細かく分けて食べられる物を少しだけ、と答えます。
「じゃあ、食べられない人も多いってことになるんじゃ……」
「それはあり得ませんので大丈夫ですよ、うふふ」
この事務所にはお菓子を作るのが好きな人がたくさんいますから、と言うと、二人はたった一つ、こくり、とうなずきました。
……それだけでわかってしまうほど、あの人のお菓子へのひたむきさというのは並外れているのがよく理解できます。
「ふふ。まあ冗談はさておくとしても、皆が皆作って持って行くと食べきれなくなって、せっかく作ったチョコレートが勿体無いですから」
「全く。こんな風習を作り上げた企業を恨みます」
そう言ってため息を吐きますが、ありすちゃんもそれに乗っかってるんですよ。
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