170:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/28(月) 18:33:02.96 ID:S3TlNWjd0
全てを受け入れて前に進むと決めた智絵里とまゆ。
きっぱりとケリを着けに行った幸子。
――三人に比べ、なんと自分は弱いのだろうか。
その選択をして欲しい訳ではない、と前置きした上で。
失恋とそれに伴う苦しみ、悲しみ。その簡潔な解決法。
それは、事務所を辞めること。
簡単なことだ。二人の中睦まじい様子を見て苦しむのなら、そもそも見なければいいのだ。
みくは、決してそれを推奨してはいなかった。
彼女は事務所もみんなのことも大好きで、出来得るのなら共に上へと駆けたいのだから。
だけど、誰かがそう言う道を歩むのなら、止めるつもりはなかった。
同時に、誰かがそう言う道を歩むのではないか、誰かが事務所から出るのではないか、そうも思っていた。
しかし、結果、そうはならなかった。
みんな、みんな、みくが思うより、ずっと強い少女だったのだ。
そうして、みくは――
誰が一番深くかの男を愛していたか。
比べる意味もない、稚拙な行為だ。そんなこと、なんの意味もない。
だけど、それでも、みくは。
自分こそが彼を好きだと、愛していたと、そう、思っていた。
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