14: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/03/19(水) 15:43:02.36 ID:piabdirRo
「恭介、恭介、恭介、恭介、恭介、恭介、恭介――」
さやかの声、腕を撫でる仕草、表情。全てに恭介への一途な想いが詰まっていた。
むしろ今のさやかにはそれ以外何もなかった。
自分は他の誰かどころか、
かけがえのないはずのヴァイオリンをここまで愛せるだろうか?
恭介は思わずにはいられない。
自分には、一生こんな境地に至ることは出来ないんじゃないか。
ちょっとした羨望と、取り返しのつかない苦い後悔が恭介のはらわたを染み透ってゆく。
いつから、いつから彼女は僕なんかに思いを寄せていたんだろう…………。
事故に遭ってから、さやかは何度も何度も足しげくお見舞いに来てくれた……。
僕に聞かせるためのCDを探して買って来てくれた……。
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