過去ログ - さやか「愛に腐りし円の御剣」
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43: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:28:22.53 ID:HamqrAcGo
それまでの何とも言えない表情と態度を崩し、
口の端に温かな笑みをほのかに浮かべて一呼吸おいて、
ほむらはさも大事そうに厳かな調子でその言葉を恭介に告げる。


以下略



44: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:31:21.22 ID:HamqrAcGo
それからは特に変わったことはない。

ほむらはさやかに、一方通行どころか届いてるかもわからぬ他愛ない言葉をかけたり、
先ほどまでのように何も言わず彼女を長い時間見つめたりしたのち、
来た時と同じく唐突に見舞いを切り上げ帰っていった。
以下略



45: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:33:35.80 ID:HamqrAcGo
僕は……僕は、異性としてさやかのことを愛しているだろうか?
いや、愛しては、いないはずだ。

ごく短時間に自問自答を終える。

以下略



46: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:35:14.89 ID:HamqrAcGo
しかし、さやかが大切な人であることは今も昔も確かだ。

だったらさやかの気持ちを知った今なら、自分にとって大切な人の一人である彼女を、
そういう目で見ることができるようになるんじゃないか?

以下略



47: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:37:01.04 ID:HamqrAcGo
事故に遭って入院しているとき、
甲斐甲斐しく何度も何度も病室まで通ってくれた彼女。

それ以外にも彼女は僕に、ずっとずっと前から色々な温かさを与えてくれた。

以下略



48: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:38:07.97 ID:HamqrAcGo
その無垢なさま、自分に何もかもをさらけ出している姿。
自分が何かそんな彼女に後ろめたいことをしているようだった。

さやかは僕のことが好きだ。

以下略



49: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:39:05.18 ID:HamqrAcGo
さやかの見た目が可愛いということはずっと前から知っていた。

でもそれは、彼にとってそれ以上の意味を持ったことはなかった。
そこに自分の何かが入り込む余地はなかったから。

以下略



50: ◆2DegdJBwqI[saga sage]
2014/04/17(木) 21:42:02.97 ID:HamqrAcGo
>>49 訂正

六行目
×そこには、彼が受け入れる用意がなされている。

以下略



51: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:50:51.21 ID:HamqrAcGo
母親はともかくとして、異性とここまで近づいた記憶が恭介にはなかった。

恋人だった仁美とは、まずはもっと互いに親睦を深めあう、そんな段階。

だから、部屋で二人っきりで身体を寄せ合い、
以下略



52: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:53:05.09 ID:HamqrAcGo
さやかの両手が恭介の背中に回る。

さやかの肩から恭介は顔をゆっくり離して首を曲げ、彼女の顔を見た。
さやかも恭介の目を凝視している。互いの息がかかるくらいに顔が近い。

以下略



53: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:54:49.98 ID:HamqrAcGo
罪悪感に強く胸を締め付けられて、唇を噛む。


――心からの愛を、彼女に注いであげるよう努力してあげて。

以下略



54: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:57:26.01 ID:HamqrAcGo
しかし、言葉を伝えたところで、それがいったい何の証明になる?

心からの愛、特別な気持ちを誰か一人に示すには、
普通じゃない、特別な行為が必要なんじゃないか?

以下略



55: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 21:59:07.51 ID:HamqrAcGo
さやかは僕のことが好きだ。

僕はさやかのことを好きになれるだろう。

あとは僕がどうするか、それだけが問題だ。
以下略



56: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 22:05:18.08 ID:HamqrAcGo
さやかの後頭部に手をやる。

自分から顔を近づけ、迎えに行く。

さやかの眉と鼻、二つの蒼い目が自分に迫る。
以下略



57: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 22:08:42.07 ID:HamqrAcGo
心からの愛、それを僕がまだ意識できていないのに、
キスをするなんてそんなのはおかしい。

やっぱりこんなことはもっと後になってから、
彼女のことをもっと異性として好きになれてからすべきことだ。
以下略



58: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/04/17(木) 22:12:22.78 ID:HamqrAcGo
さやかは嬉しそうに笑っていた。

その笑みは、病室でこれまで何度も恭介が見てきた笑みと一味違って見えた。
彼は思いがけなく赤面してしまう。

以下略



59: ◆2DegdJBwqI[sage]
2014/04/17(木) 22:14:10.97 ID:HamqrAcGo
恭さやかが絶滅危惧種化してたので、
ならいっそのこと叛逆後でこれなら恭介が仁美から移る話で自分が納得いくかなっての書きたかった
結果、叛逆見ててもそうだったけど恭介を無性にぶん殴りたくなった。

今後どうなるかについては、恭介と両想いになって、
以下略



60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/17(木) 22:47:29.86 ID:WJbzDE+xo
終わりかー
乙!
次もよろしく


61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/17(木) 23:34:53.54 ID:yi5Eoj0v0
ここまでかー、名残惜しくも乙


62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/18(金) 06:14:13.46 ID:Vw+Y53Mlo
悪魔に勝てなかったよのとこも読みたかったけどこれはこれで良いですね乙


63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/18(金) 17:07:38.21 ID:v+aZ53zlo



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