過去ログ - 死にたがりの青年と、無垢な化物狐
↓ 1- 覧 板 20
151:お団子 ◆bZ4I4TB4eY[saga]
2014/05/19(月) 17:21:52.88 ID:gVMP//4S0
2=030
最後の扉を開けて僕は最初の位置に戻ってきた。
極力左腕を動かさずに、見ないようにして進んできたが、
残り五つの扉を潜るには少しだけ苦労が要る行為だった。
「ん、おひさ」
と、彼女は洋菓子を口に運びながら言った。
軽々しく言ってくれる。
「うん、久しぶり」
と僕は言った。
もう生きているかもどうか曖昧だったが、
言葉にすることでなんだか、死んでいないことは確定しているようだった。
155Res/73.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。