20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/24(月) 14:29:10.99 ID:I629TTwQo
  
  ほんとうのところ、あかりは今日のことをどう思っているのだろう。 
  また京子ちゃんの気まぐれが始まったと思ってる? 
  あかりのことだから、砂鉄集めがほんとうに楽しくて来てるのかもしれない。 
  それとも、なにも考えてないとか。 
  これはただの数年前の続き。 
  特別な意味なんてなにもない。 
  あかりの考えてることは、私にはけっこうわからない。 
  それでも、あかりの気持ちは顔を見ればわかる。 
  あかりは笑ってる。 
  私にはそれが嬉しい。 
  
  私があかりっ子だったのも、この笑顔のせいなのかもしれない。 
  記憶のなかのあかりちゃんは、いつも笑っている。 
  私はあかりの笑顔を見ると、どんなときでも安心した。 
  私が不安なとき、転んで怪我をしたとき、結衣と喧嘩をしたとき、誰かに怒られたり怒鳴られたりしたとき、 
  あかりがいつもの顔をして、「大丈夫だよ、京子ちゃん」と一言言ってくれるだけで、私は安心できた。 
  ああ、私は大丈夫なんだな、と思えた。 
  私は泣かないでも平気なんだ。 
  あかりが笑っているかぎり、怖いことは、怖くなかった。 
  あかりは暖かい毛布みたいに私のことを安心させてくれた。 
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