24: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 09:26:32.87 ID:V7PLv1990
(もうやめて…)
頭を抱えるが、やはり声は止まらない。
――あなたは友人にさえ能力を使った。自分のためにね。
(違う…)
――ずっと 押さえつけてきたんじゃない? 能力への憧れを。
(やめて…)
――自分の能力を隠して、人の目を誤魔化してる。でもね、能力を使ってなくても、すでにその時点であなたは周りを騙してるんだよ?
(ち、が、う!)
声に反発する意思の力は、すでに弱まって。
気付けば佐天は、真っ暗な部屋の中に立っていた。
「ここは…」
――あなたははじめから周りを騙してた。能力を使っても使ってなくても、あなたは人を騙すような人間だってことだよ。
「なんなの!?」
叫んだ佐天の前に、光が集まる。像を結んだその姿を見て、佐天は息を飲んだ。
――貴方(あたし)は人を騙していたいんだよ。認めようよ。
その姿は、その声は、その仕草は。
佐天涙子そのものだったのだ。
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