66: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 22:56:14.14 ID:V7PLv1990
先に口を開いたのは、佐天だった。
「御坂さん、ですよね」
「みたいねぇ。…今がチャンスよぉ?」
「えっ…!?えっと…」
食蜂が水を向け、佐天がたじろぐ。その理由は、
『能力を使いこなせるようになったら、能力のことを友達に話して謝る』といった約束が食蜂と佐天の間にあるからだ。
(ちょっと世話焼きすぎかしらあ?)
ま、気にしない、と食蜂はリモコンを佐天に向ける。戸惑う佐天の手足がクルリと回り、御坂に向けて歩き出す――
「って、何してるんですかー!!!」
精神系能力者は、微弱な電気信号を介して他人を操作する――これはレベルが上がるほど強くなるわけではなく、範囲が広くなるだけだ。
つまり、超精密に同じだけの電気信号を操作してぶつけることができれば、レベル1でもレベル5の精神干渉を相殺できるのだ。これも食蜂に習った技のひとつである。
「ビックリしましたよ、もう!」
「むう…あなた要領いいわねぇ。まさかこんな早く覚えるなんて」
「知りませんよ!」
楽しげな会話だが、わーわー喚いて噛みつく佐天の声が大きかったらしい。
噂をすれば影。足音に気づいて振り向くと、御坂美琴が立っていた。
85Res/68.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。