64:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:47:24.21 ID:M7YeAvKh0
老武士「私はあなたと政治論を戦わせに来たのではありません。
よろしいですか。私たちは倒幕のために死力を尽くしました。
しかし、帝の御親政を見られよ。命をかけた我らに対し、不当に少ない恩賞。
そして今も戦は武士にまかせ、自身は豪奢な館で暖衣飽食を貪っている公家ども。
こんなやつらのために何故戦わなくてはならないのです!?」
65:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:48:09.30 ID:M7YeAvKh0
珠美「わかりました。それなら、私たちは伊勢路を通ります」
老武士「待ってください。伊勢路には足利の大軍が待ち構えていますぞ」
珠美「ご忠告ありがとう御座います。それでも私は、京を取り戻さなくてはならないのです」
66:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:50:49.63 ID:M7YeAvKh0
〜近江山中〜
老武士「本当に頂いてもよろしいのですか」
仁美「ご苦労様でした。約束どおり、倉の中の銭は全部さしあげますよ」
67:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:52:58.78 ID:M7YeAvKh0
仁美「忠誠心などではありません。美嘉っ…尊氏様は、アタシの大切な親友です。
親友を助けるのに、理由が必要ですか?」
老武士「なるほど、そういうことでしたか。しかしまことに惜しい」
68:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:55:45.90 ID:M7YeAvKh0
仁美「その後、京を目前にして転進した奥州軍は、伊勢路へと向かった。
満を持して待ち構えていた渋谷っちの伏兵に迎撃され、
奥州軍は敗走し伊勢へと逃げ込んだ」
仁美「伊勢にて態勢を整えた奥州軍は各地を転戦し、石津(いしづ)へと進出。
69:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:57:08.36 ID:M7YeAvKh0
〜石津〜
珠美「敵軍の数は?」
側近「はい、およそ8万です。総大将は高師直」
70:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:59:28.74 ID:M7YeAvKh0
珠美「そうですか。しかし、あなたには生き延びて頂かなくてはなりません」
側近「それは何故に?」
珠美「ひとつは六の宮様を陛下の元にお連れすること。
71:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 20:01:04.88 ID:M7YeAvKh0
側近「これほど激烈な上奏文は見たことがありません」
珠美「ですが、それが私の想いを丈を綴った文です。
私は老武士殿と話をして、いろいろと考えました。
私はこの国を想って戦ってきましたが、それはいたずらに戦火を拡大し、
72:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 20:02:20.39 ID:M7YeAvKh0
〜京〜
美嘉「おかえり凛、お疲れ。そして仁美もお疲れ様」
凛「ただいま……ふぅ」
73:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 20:04:22.28 ID:M7YeAvKh0
仁美「けど、これで南朝の有力な勢力はなくなったわけだし、
あとは奥州の残党を討伐するだけだね」
美嘉「うん、仁美の賭けに勝ってよかったよ。
もし賭けに負けてたら、今頃京は失っていただろうし、
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