46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/11(金) 19:46:03.59 ID:95e+9Xdq0
006
後日談というか、今回のオチ。
昨日に続き、かつての学生時代を懐古させる、妹たちに起こされるという経験を経て僕は出社した。
裸にひんむいた女性を押し倒していた、という現場を水瀬と高槻に見られた僕は、辛くも今日もプロデューサーとして仕事をしている。
この場を借りてプロデューサーの仕事について少し説明しよう。
僕は皆からプロデューサーと呼ばれてはいるものの、プロデューサー業、すなわちアイドルの仕事を厳選し、営業を掛け仕事をもぎ取りアイドルをアイドルとして育てる、という業務以外にもこうして事務仕事もこなしている。
内容的には基本的に音無さんの領分なのだが、765プロダクションが人手不足、という点もあって僕や秋月も兼任しているという訳だ。
そして今僕はその事務仕事しか出来ない。
何が言いたいのかと言うと、顔の両頬に手型をつけたプロデューサーがまともに営業をこなせる筈もないのである。
「ぷっ、プロデューサー……これ、お願い、します」
「……おう」
秋月が震えながら僕に書類を渡して来る。
どうやら僕の顔が秋月のツボにはまってしまったらしく、出社してきてからずっとこんな感じで笑いを堪えている。
音無さんも僕の顔を見るなり吹き出し、しばらく爆笑した後に仕事になりませんから、と別室で仕事をしているし、今日は誰とも真面目な話は出来そうにもない。
「とっとと営業に行って来いよ」
「でっ、でも……ぷくく……その顔、痴話喧嘩したみたいですよ?」
「……」
いいから行けよ、と手を振るジェスチャ ーで秋月を追い出す。
モテる男は辛いですね、なんて言い残して行きやがった。
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