330:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 10:27:02.44 ID:aFMIt3ru0
間宮礼司(男子15番)はある人物をずっと探し続けていた。
その人は誰にも優しくて、そして、正義感が強い人だ。
自分はきっとーーーいや、絶対に生き残れない。
だから、死ぬ前に伝えよう。
大好きだと。
「……何処にいんのかなぁ……」
ずっと歩き続けているが、出発してから誰にも会えない。
自分は方向音痴なのだろうか?
いや、修学旅行では一度も迷子になったことはないし、地図だって何回も読み、何回も確認した。
間違いない筈だ。
……多分。
「あーあ、腹減った」
ずっと歩き続けたせいか、腹の音が鳴った。
その場に座り、デイパックからパンを取り出し、一口齧る。
……あまり、美味しくなかった。
「んー……政府最悪」
パンをデイパックに仕舞おうとしたときだった。
ガサガサ
「っ!?」
近くの草の茂みから音が聞こえた。
「誰だ!」
礼司はデイパックから果物ナイフを取り出し、構えた。
「十秒以内に出て来い! 出て来なかったらやる気と見なすぞ!」
「ま、待って!」
草の茂みから誰かが飛び出した。
その人物を見て、礼司は目を見開いた。
「冷泉……」
冷泉小夜子ーー礼司が探していた想い人
ズドン!
「えーーー?」
大きな音がした。
そして、右腕に違和感を感じた。
ゆっくり自分の右腕を見る。
そこには、ある筈の腕がなかった。
そして、激痛。
「が、ぁあああぁああ!!!」
痛い、痛い、痛い、
「煩い」
何処かで誰かの声がした。
男子15番間宮礼司 死亡
【残り
472Res/399.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。