過去ログ - 女賢者「人間、ということ」
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28:唯野 ◆xM1rhmOJvo[saga]
2014/04/21(月) 19:34:24.85 ID:DHzXarPJ0
「っち! 狙いが外れた…!」


 背後から私の頬を掠めて、剣の先が私の目の前に現れた。


「あ、危ないじゃないですか…! 今のが直撃したら…!」


「貴女だって…死ぬ程熱いのを浴びせてきたじゃない…! お陰で冷や汗が止まらないわ…。」


 後ろを見れば、焦燥しきった彼女の姿が目に入った。
その姿から、あの炎の竜を必死に潜り抜けたという様子が伝わる。

「それで、貴女はもうチェックメイトなの…?」

 刃を私の首に当てながら、彼女は僅かに笑みを浮かべて尋ねます。

「そうですね…。実の所まだ──」





「──満足してないんですよッ! 飛翔呪文《トベルーラ》!」






 私は呪文によって空へ飛び上がり、彼女から少し離れた所に着地する。

「まだそんな芸当が出来るのね…。貴女、本当にただ者じゃないわ…。」

「……で、まだ続けますか?」

 そう尋ねると彼女は小さく笑って。






「まだまだァ…! 食らいついてやるわ!」








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