110: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/19(土) 10:03:56.53 ID:s4vLrOmz0
頭に衝撃。
――っ、! ? ???? !?
視界が明滅する。赤と白と黒の何かがぼんやりと拡散し、収斂する。痛みはない。ただ熱を帯びている感覚だけがあった。
顔面から地面に倒れこむ。勢いのままに転がって、俺様はそれでも何とか立ち上がった。側頭部から血が滴っているのがわかる。
女は金属バットを持って、ゆらりと立っている。
周囲の悲鳴。逃げていく音。通報されたか? そこまでお人好しはいないか?
いや。それよりなにより、この女、どこからバットを出した?
いつの間に俺様の背後に回った?
読めない。度し難い。全てが胡乱だ。
金髪「っつぅ……」
指と指の隙間から相手を捉える。ただの女学生だ。不思議なところはない。名門校の制服を着ていて、「時任」というネームプレートが見えた。バッチもいくつか。「3−C」「生徒会」「会計」……。
女は持ち続けるのも怠いのか、金属バットの先端を地面にこすりながら、悠々と歩いてくる。
会計「『時は金なり』。さくっとあなたをコロコロ殺して、残り六人、終わらせましょう」
金髪「なめられたもんだな」
能力起動。
臍の下、丹田から全身に力が漲っていく。ほかほかと暖かい。みちみちと力強い。全身の細胞が活性化し、殴られた頭部も、十分に麻酔が効いている。
両足に力を込めた。
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