13: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:19:37.25 ID:iWvh8kZB0
視界に白い運動靴が映りました。見上げれば、蛍光灯を背景に、体操服が影に覆われて私を見下ろしています。
そうして、クラウチングスタートの体勢を取りました。
逃げないと、早く、逃げないと!
踏込で部屋の床がぶち抜かれる音が聞こえて、膝が私の側頭部を強か打ち据え――
少女「ぐ、くっ、ぅ!」
頭の中で嫌な音が響きました。弔鐘が鳴っています。けど、だめです。こんなあっさりとやられたら、出落ちもいいところじゃないですか!
迫る絶対の暗闇の中、お父さんの名前を呼んでも、決して返事は帰ってきません。わかっています。お父さんは死んだのですから。
そして、会いに行くのはもうちょっと後でも、怒られやしないはず。
体操服「どこまでも真っ直ぐに! あたしはきみを、踏み潰す!」
体操服「猪突猛進!」
体操服はまた突っ込んできました。最初の一歩からフルスロットル。
膝蹴りをなんとか避けます。体操服がそのまま部屋の壁に突っ込んで、粉々に砕きつつ反対側へと吹っ飛んでいきました。
そうして、落下。
少女「は?」
馬鹿なんですかあの女。いや助かったのは事実ですが。
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