33: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/17(木) 22:38:00.92 ID:iWvh8kZB0
「お、銀島じゃーん!」
「なに、なに、なにやってんの」
私の名前を呼ぶ声がして、思わずそちらを振り向いてから「しまった」と思った。
同じクラスの不良だ。汚らしい髪の毛と肌の色で、どぎつい紫の口紅、ラメラメしいアイシャドウ。そんなに人間を辞めたいんだったら屋上から飛び降りたほうが早いのに。
黒マント「どうせ骨格も性根も歪み切ってるんだから」
口に出た言葉は二人には聞こえなかったみたいだ。けど、関係なしに近づいてくる。下品な大股で。
不良A「サボりなの? うは、悪ぅい!」
不良B「それとも、なに、なんだっけ。アレ」
不良A「あぁ、アレ?」
不良B「そそ。アレアレ」
頭の悪い会話してるんじゃねーぞブタが。
ブタは汚い言葉を吐き続け、最終的に言った。
不良「「オタク趣味!?」」
そうしてまた下品な声でぎゃはぎゃはと笑う。
私の髪の毛――白銀のウィッグを掴み、地面に投げ捨てる。白銀の毛髪が地面に散らばって、まるで蜘蛛の巣みたいにも見えた。
天パ気味の髪の毛が露わになって、私はなんとなく、別に全然意味はないんだけど、体を縮こまらせて視線を逸らす。その先には刃物屋「ふじよし」。
不良A「なになに、その反抗的な目ェ」
不良B「っていうか、金くんね?」
不良A「ウチらマジ最近金なくてさぁ」
不良B「ね、いいじゃん。友達でしょー、銀島ちゃぁん」
私があまり反応を返さないことをどう思ったのだろう。二人はさらに近づいてきて、両側から挟み込むように顔を覗き込んでくる。
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