85: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/18(金) 11:59:08.97 ID:hodrlcSw0
腕章「……」
気が付けば吐いていた。
手で口元を覆うのすら忘れていたため、吐瀉物はぼたぼたとあたしの胸元を、腹を、脚を汚していく。胃酸で口の中がぴりぴりする。固形物が鼻の方まで入って息がしづらい。
だけどやっぱり、そんなものは、目の前の光景に比べたら大したことはないのだった。
一度咽て、口元を拭い、また直視。
涙で滲んだ視界の先に地獄があった。
三つの死体。
どれもできたてほやほやなのか、臭くもないし、蠅も集っていない。触れば体温だって感じられそうな血色。
ただ首がない。
テーブルの上に無造作に転がされている。
中年男性と中年女性、そして若い女性。年齢はそれぞれ四十代、四十代、二十代といったくらいだろうか。三つの死体はそれぞれソファ、椅子、台所にあって、首がないだけではなく惨殺の限りを尽くされている。
ナイフで滅多刺し。
はらわたがはみ出て体中に巻きついており、手の指と足の指には爪がなく、男性器も血まみれ。スプラッタ映画もかくやと言わんばかりの大盤振る舞い。
なんだこれは。
なんだこれ。
これも、敵がやったのか。内村畿内が。
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