12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 12:30:58.06 ID:xeDtmg+30
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「おにぎりおいしいの!」
それはよかった、と無難に返す。
さすがの僕も運転中にアイドルと戯れる程非常識ではない。
フォルクスワーゲンの後部座席に座った星井は、コンビニ謹製のおにぎりを食みながらご機嫌だった。
コンビニのおにぎりって冷たいのに下手をしたら自分で作るより美味しいよな……なんでだろう。
ちなみに星井の好物、おにぎり、いちごババロア、キャラメルマキアート。
後者二個はまだしも、おにぎりが好物って女の子も珍しいと思う。
話は前章に戻るのだが、僕は星井と仲良くなりたいと切に感じている。
プロデューサーとしての責務、という観点からも勿論のこと、何よりも星井ほどの可愛い女の子と仲良くなりたいじゃないか!
というわけで阿良々木会議だ。
アララギカイギ。是非とも八九寺に噛んで欲しい、早口言葉のような響きだ。
百戦錬磨の過去の阿良々木くんたちの様々な経験から最適な解答を導き出すのだ。
今までのアイドルたちと仲良くなった経緯を紐解いて、応用できるか検討してみようか。
まずは天海。天海の場合は状況が状況だったからはじめから除外だ。
同じ理由で如月も除外。この二人は怪異絡みであり、結果的に良かったものの別に僕でなくともよかったとも言える。
次に菊地。菊地は元々取っ付きやすい性格だったし、気付いたら打ち解けていた、という印象だったな。参考にはならない。
萩原は――未だにちょっと距離がある。
親しく話もしてくれるし、信用もされているようだが、述懐したように萩原は根本的な部分で男性が 苦手、という問題がある。
他人には適応できない個人の問題であるため除外。
双海姉妹は入社した当日にイタズラをされたのを契機に仲良くなったし、水瀬はいつも怒ってるから(九割僕のせいだけど)未だに嫌われているのかも知れないのでアウト。
秋月と音無さんは別枠で、あずささんはその迷子の特技のおかげでコミュニケーションの機会が増えたことに起因するから参考にはならないだろう。
高槻は天使だし、残るは我那覇と四条だが――そうか、我那覇と四条だ。
我那覇はペットを沢山飼っていることから動物関連の会話を糸口に仲良くなったし、四条の場合も彼女の趣味であるラーメン探訪の旅に付き合っているうちに距離は縮まった。
いや待て、そう考えてみればあずささんの迷子を星井の居眠り癖に置き換えてみればいいのではないか?
よし、今後は積極的に星井を起こすことにしよう。
今はまず初歩的な質問、趣味関係から攻めようか。
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