16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 12:36:46.16 ID:xeDtmg+30
「そうですねえ。残念ですがメメ叔父さんで我慢します。
今度メメお兄ちゃんと呼んであげましょう。
ところで先程のお話ですが、これは阿良々木先輩の予想通り、夢の中ですよ。
阿良々木先輩の夢ではありません。私の夢です。
と言うか、こちら側からしたら阿良々木先輩が勝手に私の夢に土足で上がり込んで来ている形なのですが。
愚か者の上に無礼者ですか。救いようが無いですね」
そんな事を怒られても困る。
僕が好きで扇ちゃんの夢に入り込んでいるなんてことある訳ないだろう。
仮にそうだったとしても自覚はないんだから。
「なんとまあ、自覚が無ければ何をしても許されると仰いますか阿良々木先輩。
無自覚なら人を殺めても罪にならないと。
さすが阿良々木先輩は常人とは一味もふた味も違いますねえ」
ともかく、毎晩のように扇ちゃんに付き合わされていたらこちらの身がもたない。
扇ちゃんが嫌いな訳でもなければ特に危害を加えてきたりする訳でもないのは分かりきっているが、精神的にちょっと辛い。
「やれやれ、私も嫌われたものですね。
あの時私の味方をしてくれたのは、ひょっとして私が年下の女の子だったからじゃないんですか?」
はっはー、と人を嘲るように笑う。
と、扇ちゃんは何かを感じたのか、今日はここまでです、と立ち上がった。
無論、こんな上下すら確かでない場所に地面があるのかどうかも怪しいが。
軽快な足取りで何処かへ行こうとする扇ちゃんは、僕がいた事を思い出したかのように振り返る。
「私の夢に、気を付けて下さいね」
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