4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/05/05(月) 19:16:54.68 ID:wBxpcr1o0
あれから数ヶ月。
伊織は、 私の予想よりもアイドルというものに入れ込んでいるようだ。
だが、まだまだデビューまでは程遠い。
新堂の集めてくる情報に目を通しながら、諦めの悪い娘の顔を思い浮かべていた。
「旦那様?何か良い事でも?」
「ん?」
「何だか、とても楽しそうに見えます」
「あの伊織が、な。しおらしくアイドルをやっていると思うとな」
「なるほど…お嬢様がテレビに出る姿を見るまで、この新堂、[ピーーー]ません」
「それまで、伊織が耐えられるか、な?」
その後も、私の予想を遥かに上回る忍耐力で、伊織は765プロで下積みを送っていた。
私に縋ることなく、水瀬の名の力を押し出す訳でもなく。
それはきっと、私達に認められるためには、それが必要だと分かっているからなのかもしれない。
「…テレビ、出演?」
「はい!お嬢様と、三浦あずさ様、双海亜美様での新ユニット、竜宮小町だそうです!」
嬉しそうに私に伝えに来た新堂に、私も思わず頬が緩んだ。
何だかんだと言いながら、伊織は伊織なりに努力を続けてきた結果なのだろう。
「…だが、まだまだ…まだまだだ」
伊織が何を考えているのか、どこまで目指しているかはまだ分からないが、まだまだ、こんな物では無い筈だ。
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